これはある本の名前です。ベンジャミンさんという国際ジャーナリストが2002年に書いた本である、

私はこの頃まだ日本で、とにかく目の前に立ちはだかる仕事に身が張り裂けんばかりに邁進していたわけで、それ以外の事なんかに目もくれるヒマもない状態でした。


私はあの反日デモ直後に上海生活をスタートさせたわけですが、この頃確か、日本のマスコミでは中国の人民達は情報統制により正しい情報を得ていないとのことで、大々的に報じていたわけで、上海に来た私も、そして周りの人達も決まったように、中国では情報統制があって人民は気の毒に、なんて口癖のように言ってましたが、この本を読んで、んー?日本こそ、言論の自由とか、自由経済とか言って実はかなりの統制が計られていて、とんでもないことになっていることを知ってしまった。


2002年の時点で、この著者は日本はすでに舵がきかなくなった船に乗り込んで方向性を失ったままで航海に乗り出ているという見方をしている、2002年の時点でだ。


「社会の公正さが失われ、国内から海外への人材の流出が起きている。」

私も日本ではいろんな階層の人間と接する仕事をしていたが、なんだか頑張っている人間が損をしている構図はうすうす感じていた。私は上海に来る直前ごろはとにかく働きまくった、後先かまわず、人間らしい生活もままならぬ状態で働きまくった、しかし、その頑張った報酬のかなりの額は税金へと化していった。

私は普段の仕事で、その税金を食い散らかす人種にも多数遭遇していた、そんな方々に限って、国からの保障だけはがっちり受け取り、暴れるだけ暴れて好き勝手放題だ。

そんな中で、私の中で、「アホくさっ」という言葉がちらほら出るようになっていった。

そうなんです、税金かなり引っこ抜かれる人間と、税金食い散らかす人間があまりにも近くで接するとアホくささが更に増強し、やってられまへん、てことになる。

そんなわけで私はこのアホくささから逃れるためにも逃亡したようなものだ。

しかし、日本の所得税とは、その年の1月1日に存在していた住民票でその一年は税金がかかるというしくみだった、知らなかった。今年はやっと開放されたが、昨年まではなんと1月1日現在が日本の住所だったため、こちらの給料以上の税金が私の肩に圧し掛かった。逃亡しても昨年末まではこのアホくさいものから逃れられずにいた。今は中国に所得税を払う日々だ。まだ私にとってはこっちのほうが精神衛生上マシだ。


「日本は崩壊してしまうのか?」

「すでにジリ貧であり、巨大な危機が待ち受けている、つまり日本の崩壊である」

そうだ、これは最近私も肌で感じる、すでに経済大国日本など幻想に過ぎなくなっていると思う。世界の中でも日本の価値将来性も含め、もうみんな興味がないようだ。上海にいる日本人の横暴さを見ても、おそらくこの現実に気づいていないから、ニホンジンというだけで価値があるとおもったら大間違いなのだろう。

すでにニホンジンの価値は世界的に低いのである、その現実をもっと早く私にも教えて欲しかった、そしてマスコミだって警告を鳴らすべきだった。ニホンジンは、底力は絶対ある人種だと思っているが、尻に火が付かない限りはむりなんだろう。私も含めて。


将来はやはり、日本は中国に合併されてしまうのだろうか?中国は明確な戦略を持って邁進しているとのことだ。そうだ、たしか党のトップの人たちが日本にみんなで住むのだという冗談のような話も聞いたことがある。


「2007年団塊世代の大量定年」

これはもう目の前、どうなるのだ、技術なども継承できていないままで、このまま日本の経済は衰退するんか?

内需の拡大はもう望めないんだ、このままでは移民を大量に受け入れるしかないそうだ。


「でもニホンジンは本当は鎖国をしたくて仕方がないのだ」

そのようですね、みんなで仲良く仲良し組みで、外の現実なんか見たくないんだ。


私の旦那も、バブル崩壊後の日本の失われた10年の時期に上海進出した、理由は日本だけでは生き残れないから。

そう、日本国内で生き残れる経済状態ならば誰も苦労して中国に出てきません。

そしてこの本には、日本が海外進出しまくった末、最後は技術さえもその現地法人に奪われ、何もなくなるようなことが書いてあった。

どうなる日本、どうする私。

だって資源もない、技術もない、人口もいない、国民のモチベーションも他力本願でさがりまくり、これでは日本が生き残れる道はないじゃん。


でも、みんなが少しでも現実視することからはじめないとどうにもならない、あー、めっちゃブルー・。